ひとりで歩くその隣に
せめて犬がいてくれたら幸せだった
きっと今頃
ひとつの新しい命が生まれていたのだろうと
考えるだけで矢張り苦しい
臨月を迎えた妊婦のその腹を
どこか羨ましそうに見つめる
乳母車を押す若い母親を
どこか羨ましそうに見つめる
願ってはいけない
戻れはしないのだから
後ろばかり見てはいけない
そう言い聞かせて
もうすぐ一年が経つ
あぁ
私は今ひとりなのだった
ひとりで歩くその隣に
せめて犬がいてくれたら幸せだった